田山xアハト

prolog ― 田山 藍 → アハト・アーデルハイド 以下交互


「はぁ……毎日毎日…嫌になるわ、何もかも……。」

昼下がりの公園のベンチ、本来は子供たちのはしゃぎ声やその保護者の談笑が響いている中で、妙に暗い雰囲気で座っている。
毎日同じ様に大学に行く…それは構わない。
問題は周辺との差がある事で、殆ど一人で過ごす事しかしない藍にとって、大学とは苦痛でしかなかった。

「………本当…嫌。」

すっと自分の手首に視線を落とす。
そこには無数の刃物による傷跡が残され、痛々しいものとなっている光景を見て、自嘲気味に笑いながらそう呟く。

……Darf ich mich neben dich setzen?

(と、ドイツ語で隣座ってもいい?と話しかける。

「ひっ……! 」

突然掛けられた声に、明らかに怯えた声、表情を見せながら1度その声の主から遠ざかり、じっと相手の顔を見ておどおどとした様子を見せる。

「…………ど、どう…ぞ。」

そして少々経ってから深呼吸をして、すっと無言で自分の座るベンチの隣に座れるスペースを作り、距離は取りつつもどうぞと声を出す。

Danke……Wie ist dein Name?

(と、感謝の言葉を言うと名前を聞く因みにここが日本という事を完全に忘れている。手を差し出し、握手を求めながら相手の体を見る……ナイフとか所持していないかの確認である。これは癖のようなもので仕方が無いことだ)

………Mein Name ist Ahat Adderhide

(と、ニッコリと笑い、まずは自身の名前を名乗る

「は…はい、あの……田山藍…です。
えっと……アハト………アーデル、ハイド…さん?」

差しだされた手を見て身体をビクッとさせて驚きつつも、名前を聞かれている様だったので途切れ途切れに自分の名前を伝え、戸惑いながら手を伸ばして握手に応じようと手に触れ、おずおずと相手の名前を口にする。
そして手を見れば、無数の切り傷がある事は分かるだろう。

………??……あ…ここ日本だった…ごめん、えと…田山藍…?でいいよね?

(と、相手が手を握り名前を教えた所でやっとここが日本と気づく

「は…はい、合って……ます…。」

軽く手を握り返してから、名前の呼び方が合っていることだけ伝えてすっと手を離す。
そしてアハトから距離を取って座っている。

「あ、あの……外国の方…ですか?」

そして沈黙に耐えられなくなり、分かっていることだがアハトに質問を投げ掛けた。

うん、そうだよ……って君……その傷どうしたの?

(と、傷に目が入りつい口にしてしまう

「傷……あ、これ…ですか…。
えっと、これは……その…自分で、ナイフで…。」

傷を指摘されて自分の腕に無数にある傷跡を見ながら、途切れ途切れに少しずつ説明して行く。
これは精神安定剤が切れた時や、嫌な事があった時に無意識でナイフを持ち出して行った行動により出来た傷だと。

………うん、………そうか、まぁ聞いたところで私に出来ることは無いとわかったよ……しかし、そうやって自分を傷付けるのは行けないよ?

(と、藍の手首を右手で擦りながら

「っぅ……………!」

手首を擦られれば、怯える様に表情を引き攣らせながら小さいながらも悲鳴をあげながら、手首はそのまま動かすこと無く口を開く。

「止め…られないんです……私も…。
…気付いたら、こんな……何が…何だか分からなくて……。
…ごめん、なさい……。」

震える声で自身の腕に傷を付ける理由を話す。
しかし藍自身にも止めることは出来ず、気付けば傷が増えているという状態である。

………俺……そう言うの詳しくないからなぁ……どうしようにもなんない……

(と、申し訳なさそうな表情で

「い…いえ…っ!
そんな……貴方は…悪く無いんですから………そんな、そんな顔を…しないで……下さい…。」

申し訳なさそうな表情で謝られるとは思わなかった、なので驚いた顔でアハトは悪くないと焦った様に伝えるものの途中で何だか申し訳無い気持ちに苛まれ、藍の話す声の大きさもだんだんと小さくなって行き、伝えたかった事を伝え終わると暗い雰囲気と表情になり下を向いてしまった。

「ごめん…なさい、大きい声………いきなり…出して…。
あの…私っ………その…。」

頭を抱える様にしてアハトに謝罪の言葉を発する。
大きな声を出してしまった事で驚かせてしまったかもしれないと思うと、恐怖心が煽られて震えながら謝る事しか出来なかった。

………謝らないでくれ……謝られると困る

(と、少し困った顔で

「あ…あぁ……ごめん…なさ……。
あ、駄目…謝ったら……また…また迷惑に…。
……私は…また、人に…迷惑を掛けて…。」

謝らないでくれと言われて、困らせてしまった様子であったので謝罪をと思ったが、また謝ってしまえば迷惑を掛けてしまう。
そして、どうすれば良いのか分からなくなり、藍は頭を抱えながら呟き続ける。

「何度も、こんなに……。
…あぁ、もう嫌……アハトさん…私の事は…気にしないで下さい…。」

そんな感じで呟き続けていたが、徐ろにアハトの方に顔を向けると、無理に作っているような笑みをその顔に浮かべながら、自分の事は気にしなくて良いと伝える。
精神安定剤の効果がきれそうになっているのか、それとも藍の本音なのか…アハトがどの様に思うのかは藍には分からない。

大丈夫か?……何処かで休める所を探そうか?


(と、かなり心配した表情で

「…お願い、します……ご迷惑で無ければ…。」

青ざめた表情をしながら、このまま公園に居続けてはいけないと思い、アハトの提案を受け入れる事にしてどこか休める場所に移動したいという気持ちが大きかった。
ふらふらと立ち上がろうとしながら、どこか休める場所に移動したいのでお願いしたいと伝える。

………………あ〜……私の家とかは…ダメかな?


(と、少し考え、申し訳なさそうな顔をする。
立ち上がろうとする田山を見ると手をそっと優しく掴み、手伝う。)

飲み物かは……要るか?私の飲みかけならばあるが

(と、手を離し、一緒に持ってきたペットボトルに入ったアクエリを手に持ち見せる

「ごめんなさい…飲み物、頂ければ……。
薬、飲みたいので……。」

飲み物は要るかと聞かれ、申し訳無いが薬を飲んで落ち着いた方がいいかも知れないと思い、飲み物を貰いたいと、少し過呼吸になりながらお願いする事にした。

「それと……休める…なら、何処でも……大丈夫です、から…。
ご迷惑…お掛け、します………。」

そして休める場所に案内してくれるというアハトに、休めるなら何処でも大丈夫だと伝え、申し訳なさそうに頭を下げてから、ポケットから精神安定剤を取り出しておく。

飲んで落ち着くなら……いくらでも飲んでも良い

(と、手短に伝えるとペットボトルを渡し、スマホで何処か休めそうな所を探しておく。

(ラブ)ホテルか……環境も整っているし丁度良いと思い、詳しく調べる)

近くのホテルで良いか?金は私が出す

「…ん、はぁ……えっと、ありがとう…ございます。
あの、申し訳無いのですが…お願いします…。 」

ペットボトルを受け取って、精神安定剤を口に含むと飲み物で喉奥に流し込む。
そして少ししてからアハトの言葉が聞こえ、先程よりかは落ち着いた様子で頭を下げながらお願いする事にした。
休めるなら何処でも良いと言ったが、ホテルの場所は藍自身も思っていない様でアハトについて行く事にした。

わかった……

(と、手を握りゆっくりと引っ張りながらラブなホテルへと歩みを進める←)

(カット)

………なんか、物凄く……派手な所だな

(と、ホテルに来たのはいいが無茶苦茶ピンク色で少し戸惑う

「えっと、あの……此処って…?」

到着したホテルの外装を見てみれば、明らかにギラギラとした色合いのホテルに着いてアハトの事を見ながら戸惑いの表情を見せる。
藍はこのホテルがラブな方のホテルだと分かったので、少々恥ずかしそうにしている。

………まぁ、ここで休もうか

(と、普通に入ってゆく。

「え…あの……はい…。」

すたすたとホテルに入って行くアハトの背中を見て、少々動揺しながらも休ませて欲しいと言ったのだから休めるだけ有難いのでそのままついて行く事にした。

……………室内も……派手派手だな

(と、色々と済まして部屋の中に入る。内装は……ベットの真上にゴムとそう言う玩具が並べられており、少しだけ動揺している)

とりあえず……そこで休んでくれ……ドリンクとか頼めるらしいから……とりあえずアクエリアスで良いだろう?

(と、扉の横にある受話器を取り、飲み物を頼む。自身は……とりあえず、特別なジュース的なのを頼んだ

ああ、よろしく
(前に言ったと思うが、宝塚という劇団の名前はポピュラーでも、その中の個人個人まで見分けられるのはファンくらいのもので。ファン怖い(中の人への盛大なブーメラン)ゆえに知られていない方が当たり前であり。普通に握手を返す)

名前、一文字もかすってないと思うんだけど

「あ…あぁ……あう、は…はい…。」

ベッドの上に視線を移せばヤっちゃって下さいませと言わんばかりの光景に、目を両手で覆うようにしているが、実際ベッドの上は指の隙間からチラッと見てたりする。
そして視線を引き剥がして、ソファーに座らせて貰うことに。

…………私は寝るから…田山はベットで寝てくれ

(と、ソファーに座ろうとしている田山を無理矢理…と言ったら聞こえは悪いが丁寧にそれでいて強引にベットへポイ←
田山が座ろうとしていたソファーにタイブ、目を瞑り眠ろうとする

「え…!?
ちょ、ちょっと待って下さっ……。」

アハトにベッドへ放り投げる様に移動させられ、そのままベッドに背中からダイブ。
ベッドの上に置いてあった玩具やら何やらは恥ずかしがりながらもベッドの下に置いて、アハトの言葉に甘えてベッドで休ませて貰う前にアハトに掛ける物をそっと掛ける。

「…ありがとうございます、アハトさん。」

今までは怯えて居たような表情だったが、そう呟いた時の藍の表情は少し穏やかに微笑んでいる様にも取れる表情だった。
そして自分もベッドに入って休む事にした。

  • 最終更新:2018-02-16 20:28:41

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