柳瀬ソロル
Chapter1
1日目
ふぁ~あ………え……?
(いつもと同じように最上階の高級マンションで目覚める朝……とは全く違うその場の光景に、思わず目を丸くする。
あれ、私昨日何してたんだっけ?もしかして仕事関係で飲みすぎた?いやそれとも、ドッキリ番組?
でもそんなスケジュール、アイツ(マネージャー)には聞いてないし……とか起きたての脳で一生懸命思考する。思考するが、暫くすれば結局この意味が分からない状況になんだか苛立ってきて。)
なんなのよ、ここ!!ちょっと、責任者出てきなさいよ!!
……っげ、あの女まで参加してるのね…はぁ~なんだか燃えてきた。…やってやるわよ、やればいいんでしょ?!何の企画かも分からないけど!
(周りには同じように集められた人。番組のドッキリ企画ならば、こいつらは芸能人だろうか?しかしどの面も見た事は無い。と、思っていたが奥の方に碧 麟が居るのを見つけて。そして、確信する。
あぁやっぱりこれは何かの企画番組だ。ならば、とことんやるしかない。
けれどすぐに後に流れる音声を聞けばこの女の態度、思考は急変する。)
…………え?な、な、、なな…!っ………
(突如流る変声された音声。脱出ゲームに選ばれたとそこ迄は理解したし、あぁやっぱり企画かと。
しかし中央にいた少女が姿形留めず塵のように散ってしまった姿になる様を見れば思考は追いつかなくなり。
次第に身体は震え出していつものような態度には戻る事が出来ず。
なんで?なんで?なんで私がこんな事に巻き込まれた?頭は疑問と恐怖で埋め尽くされていく。
ただ一刻も早くこの場から離れたくて扉が開けばすぐに外へと向かうだろう)
はあ~~~………。
(ベッドにて、寝転がりながら大きな大きな溜息。今まで溜まっていた色んな気持ちを全て吐き出すように。
自分の右腕についた腕輪を眺めながら考える。
どうして私がこんな目に合わないと行けないんだろう。何かの私怨だろうか。それにしたって趣味の悪い…。
何かの夢だったらいいのに、なんて頬をつねってみるけど――)
いたっ……夢じゃないわよね……
(どうやらやはり夢ではないらしい。ならば、脱出の為に問題を解かなくてはいけない。
再度腕輪の機能であの気味悪い音声を流してみる。
問題は至って簡単、答えを入力するだけ…か。その後は延々と延々と殺す事ばっかり。
一体どこが簡単なのよ。
どうして問題の詳細は無いのか。どうして腕輪に再生機能がついているのか。
この問題は、本当に簡単に解けるのかもしれない?音声機能がついている、ということは
音声を聞くだけで…簡単に?
私はどこでしょう……。〇〇の間…か。何度も何度も再生機能で聞いてみる。)
……はあ、無理。もうわかんない。
何か考えてたら喉乾いちゃった…
(そういえば、この部屋には何も飲み物がない。飲み物があるのは調理場かカフェかBARだろうか?)
ちょっと取りに行くだけだし…呼ばなくてもいいわよね。
(碧の事を一瞬思い浮かべるが、これくらいで呼ぶのも、と躊躇して。一人で部屋を出た…)
- 最終更新:2018-02-21 17:45:53